冬場のかゆみのセルフケア Vol.1

冬になるとかゆみを感じやすくなります。

特に透析患者さんはかゆみに悩む方が多いです。薬剤師がおすすめするかゆみのセルフケアをご紹介します。

 

透析患者さんの70~80%はかゆみを訴えていると言われています。夜間にかゆみが強くなると、かゆみによって寝つきが悪くなることもあるのでかゆみは患者さんの生活の質の低下を招きます。

 

かゆみの最大の原因は『肌の乾燥』です。

 

原因は色々あるのですが、その中でも皮膚の乾燥が大きな要因の一つになります。

 

透析患者さんでは、透析治療や日常生活での水分摂取制限など皮膚への水分供給が低下しています。 

 

さらに長期にわたる透析により皮脂腺や汗腺が萎縮し、皮脂や汗の分泌が低下することにより、皮膚表面は乾燥していきます。

 

それにより、特に皮膚表面の水分が減少し、キメの荒い肌になると考えられます。

 

また、年齢に伴い表皮細胞のターンオーバー(肌の細胞が新しく生まれ変わるサイクル)の低下なども生じるので、高齢の透析患者さんは『老人性乾皮症』も合併している場合も多くあります。

 

そのため、透析患者さんの約90%に皮膚の乾燥がみられるといわれています。

 

乾燥により体の水分の発散を防ぐバリア機能が低下し、肌が敏感になってしまいます。

 

少しの刺激でかゆみを感じる状態になってしまいます。

 

 

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